Gauche-SDLをWindowsで動かす

前回の記事で紹介したように、Gauche-SDLというGaucheSDL拡張ライブラリを作ってます。
そんなGauche-SDLWindows環境でも手っ取り早く動かせるようにしたので、方法を記事としてまとめておきます。


今まではソースコード一式を取得して、MinGWを使って自前でコンパイルする必要があったのですが、
事前にコンパイル済みのバイナリをインストールすればいいだけにしました。
ただ、現状では試験的な導入なので、64bit版のWindowsには対応していません。64bit版の方はもうしばらくお待ちください。


必要なファイル一式はコチラ
また、必要な環境はGaucheの0.9.2がインストール済みであることです。


インストール方法は、ダウンロードしたzipを解凍したフォルダ内にあるinstall.cmdを実行するだけです。
注意することとして、Windows Vistaや7の場合はinstall.cmdを管理者として実行する必要があります。
また、レジストリをいじっていないのでアンインストール情報などは登録されません。
アンインストールする時は同じフォルダ内にあるuninstall.cmdを実行してください。


次に、作成したプログラムを実行するためにはSDLやライブラリのDLLが必要です。
こちらはbinaryフォルダ内に全てあるので、パスの通ったフォルダに全てコピーしてください。


これでGauche-SDLWindowsでも動かせるようになったはずです。


ただWindows環境での問題点として、
公式で配布されているGaucheWindows用バイナリではThread機能がサポートされていないため、
Gauche-SDLでもその部分に依存している関数は実行できないというところです。
具体的には、sampleフォルダ内にあるsound.scm/thread.scm/timer.scmが実行できません。
これについては現状どうしようもないので、Gaucheのバージョンアップで公式にWindowsでもスレッドがサポートされることに期待します。
※追記 最近のGaucheのコミットを見てみるとWin32のスレッドをサポートするためのものがあったので、次期バージョンあたりでサポートされるのかな?と推測。公式にサポートされれば、こちらも修正して対応します。


今回のWindowsサポートは様々な環境化でのテストがほとんどできていないので、
何か問題があればコメントなどで報告をお願いします。